喜界町ファームステイ受け入れ先インタビュー
若い人たちと一緒だと、仕事自体が楽しい。
受け入れ先名 | ファルモ叶 |
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業務内容 | サトウキビ・マンゴー、パッションフルーツの生産 |
備考 | 高校卒業を機に東京へ。 約22年サラリーマン時代を過ごし、喜界島へ帰省。歯科技工士の経験もある農家さん |
リンク | 「全体がオーガニックハーブ園の島」。無農薬にこだわる農家さんの島ライフ(NIPPON TABERU TIMES) |
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生まれてから、ずーっと喜界島ですか?
高校を卒業して、東京の大学に行って、東京で約22年サラリーマンやって、ここ(島)に帰ってきました。最初の10年ぐらいは歯科技工士の仕事をやっていました。農業を本格的に始めたのが今から5年ぐらい前で、マンゴーの生産を始めて、女房の親父さんからサトウキビも引き継いで始めました。
農業を始めたきっかけは何ですか?
歯科技工士の仕事は、朝早くから夜遅くまでと大変だったのと、もともと実家がサトウキビ農家をやっていたので、畑とかもあったので、農業をやることにしました。他には財産もなかったので、もう兄貴と一緒にサトウキビを作っていくしかないという気持ちでした。 今は自分で果樹をやっているので、サトウキビは手が回らないです。刈り取りの仕事だけをやっています。
栽培している作物は何ですか?
マンゴー、パッションフルーツを作っています。サトウキビの植え替えの時期にマンゴー・パッションフルーツの作業が重なってしまうので、サトウキビはおやすみしていますが、今年は植えようかなと思っています。 他には、田芋や白ごまも作っています。知り合いに販売するぐらいで、市場には出していません。
農家滞在受け入れ先に登録・参加しようと思ったきっかけを教えてください。
木下くんと出会って、彼が喜界島ファームステイプロジェクトみたいなことをやりたいというので、それなら協力するよと。彼の人柄ですね。彼が協力隊として、この島に来てから、喜界島マラソンとか、島の外の人と接点を持つことが増えた。
観光で喜界島に来る人って、島の人と仲良くなることって、そんなにないと思うんですよね。例えば、島で出会って、仲良くなったりすると、パッションフルーツの時期だったら、お土産だーって言って、持たせてくれたりするから、それでとても喜んでくれたりするし、そういう人たちが仲良くなって、将来の取引先になってくれれば、叶さんにとってもいいと思うし。
いつから、ファームステイの受入れをしているのですか?
ファームステイの受け入れは、去年(平成29年)の暮れから。家の方が片付かなくて(笑)なかば強引に一部屋だけ空けて、始めました。
実際に受け入れしてみて、気づいたこと、感じたことを教えてください。
正直、農作業を手伝ってもらえて、助かっています。こうやって若い人が来てくれると、仕事自体が楽しい。うちにはいい子しか来てない感じだから、今のところは(笑) マンゴー、パッションフルーツは受粉の時が一番忙しい。多い時は1日に約3,000〜4,000ぐらい花が咲いちゃうから、すべて手作業だから大変だよね。 しかも、昼の11時から夕方の4時ぐらいまでに受粉し終わらないと、花がしぼんじゃうんで、時間との勝負ですね。 去年はサトウキビの刈り取り作業しながら、受粉作業をしていたので、そんな時にこの子らがいてくれたら、とても助かります。 みんな、それぞれ個性があって、面白い。自分たちが学生の頃、こういうことをできるかって言ったら、できなかったかもしれない。うちに来た子ども達も、帰る時に「また来ま〜す」って言って、帰っていくから、その一言だけでも、嬉しいよね。
《取材こぼれ話》叶さんのマンゴーとパッションフルーツのお話
パッションフルーツって、一年草みたいな感じなんですが、去年(平成29年)の9月ぐらいに苗を作って、ハウスに植えたのが12月ぐらいで、まだこれだけなんですけど、夏になると、ここがもうジャングルみたいに育つんですよ。農薬などを一切使っていないので、草むしりも大変なんです。一回、ちゃんと草むしりして、サトウキビの茎を粉砕した粉末を撒いておけば、雑草も生えないし、養分にもなるので、後からは作業が少なるのです。昨年、受粉作業を体験させてもらいました。パッションフルーツは、雄しべと雌しべがちょっと離れているんですけど、これをちぎって人工的に受粉するのです。とても手間のかかる作業が多いですね。それだけ、時間をかけることで、いい商品になるのです。(談:木下さん)