喜界島について
喜界島は鹿児島から南に約380キロメートル、奄美大島の東25キロメートルのところに位置し、東経130度線上の太平洋と東シナ海上に浮かぶ、周囲約48キロメートルの小さな島です。希少な隆起サンゴ礁で形成され、現在でも年平均約2mm隆起しており、そのスピードは世界でも三本の指に入る学術的にも貴重な島です。
また、遺跡や史跡も多く残されており、考古学や歴史学者の注目を今後ますます浴びる島でもあります。
喜界島の自然
喜界島は隆起サンゴ礁のアルカリ土壌に優れ、島バナナや柑橘類、パパイヤやマンゴー、パッションフルーツなど美味しい実りに恵まれています。
また、自生するガジュマルやソテツなど亜熱帯性の植物が豊かで、樹齢数百年の巨木ガジュマルや世界最大級のハマサンゴ(432年歳)など大自然を感じることができます。サトウキビ畑や白ゴマ畑、昔ながらの石垣の小道など、都会では見ることのできない景色を見ながら自然散策をするにはうってつけな島です。
喜界島の生き物
日本最大級のチョウ「オオゴマダラチョウ」や海を渡るチョウ「アサギマダラ」など数多くの蝶が飛び交う、美しい風景を見ることができます。
海では、サンゴ礁の周りを熱帯魚が泳ぎ、ウミガメやクジラと出会うこともあります。晴れた日の透き通る海中散策はシュノーケリングやダイビングなど様々なマリンスポーツを体験することができます。
また、毒蛇のハブが生息しておらず、美しい野鳥など動植物の観察などを楽しむことができます。
喜界島の歴史・文化
喜界島は水はけのよい大地のため、昔から水不足に悩まされていました。そこで地下に巨大なダムを作り、サトウキビなどの農業用水として活用を始めました。現在でも地下20mのところに、地下ダム建設跡のトンネルを見学することができます。
また、喜界島には、遺跡・史跡の他に戦跡や神社仏閣などが多く残っており、喜界島の遺跡は近年、古代~中世の琉球列島史の解明上重要な遺跡とされる「城久遺跡群」が発掘され、これまでの定説を覆す可能性があるとして、多くの研究者の注目を集めています。戦跡では太平洋戦争時の指揮所跡や格納庫、掩体壕などが残されており、今でも空港の周りにはテンニンギク(特攻花)がたくさん咲いています。